俺がどれだけ叫んでも世界は変わらないがそれでも俺は叫び続ける

サラリーマンの俺がどれだけ叫んでも世界は変わらないが、だからといって黙ったままではいられない男の叫び

整理整頓が生み出す3つの悪癖 ~その1~

あなたの周りにも、きっと一人はいるであろう「整理整頓」大好き人間。もしかしたら、あなた自身がそうかもしれない。

その場合は、残念だがブラウザバックすることを強く勧める。何故なら、僕が以下で語る「整理整頓が生み出す3つの悪癖」を万一読んでしまったら、以後あなたの頭には「整理整頓」の四文字に代わり「散乱上等」の四文字が深く深く刻み込まれ、以後片付けをしようとする度に憂鬱な気分になるに違いないから。

そうなっても構わないという人、若しくは、既に解脱し悟りに入った選ばれしチラカシストのみ、続きを読むことをお勧めする。

 

整理整頓をしていては、考える習慣は身につかない

 「ちょっと、あの資料出してくれない」

誰しも一度は言われたことがあるであろうこの一言。同僚ならまだ良いが、先輩や上司から頼まれたらちんたらもしていられないだろう。

 

セイトニスト(=整理整頓に命をかけている人。)は、大抵このような場合、ものの数十秒(場合によっては数秒)で目当ての資料を見つけ出す。

整理整頓が大好きな彼らの机の中は、いつだってラベルが貼られたフォルダが整然と並び、またPCのデスクトップ上には最小限のアイコンしか配置されていない。そんな彼らの頭のにはどの資料がどのフォルダに格納されているのかという情報が、これまた整然と並んでいる。

ドヤ顔で資料を差し出すセイトニストと、満足げに目を細める上司。全くもって気に入らない話だが、世の中のリーマンは皆この姿に憧れる。

 

ところがどっこい、チラカシスト(=散乱上等の人。大抵どこかが不潔)はそうはいかない。

机の上は、まるで生い茂る下草のように資料が一面を覆い、ところどころから一週間前に飲み終えたコーヒーの空き缶が大樹のようにそびえ立っている。抽斗の中を覗けば、あらゆる種類の書類群が一つに混ざり合って、底の見えない泥沼を覗き込んでいる気分になる。PCのデスクトップ上では、色とりどりのアイコンたちが所狭しと咲き乱れていて、もはや目のやり場もない。

当然、資料は全然見つからない。5分、10分そこら中を引っ搔き回し、漸く見つけたと思えば一部のページが欠けていたりする。歯抜けだったりした時には最悪だ。

「クソッ、一体どうすれば・・・」

そんな言葉が思わず口をついて出てしまうかもしれない。だが、そこで諦めないのがチラカシストだ。

人間は、逆境の中でこそ頭をフル回転させる。これがセイトニストであれば、機械的に資料を提出し、粛々と業務を続けただろう。だが、チラカシストは違う。彼らは頭を使って、どうすれば目的の資料に辿り着けるのかを必死に考える。脳に汗をかいて、解決策を模索する。

昔、凄い誰かが言ったらしい。

「人間は、考える葦である」

チラカシストこそ、考える葦だ。

考えて考えて考えて・・・。一つの結論に辿り着く。

自分の目的は、資料を手に入れること。別に、自分のPCや机からそれを見つけだせ、とは一言も言われていない。資料がどこにあろうと、アクセスする手段があり、それを理解していればそれで良い。

つまり・・・。

チラカシストは駆ける。狭い机の間をすり抜け、アツアツのお茶をもった派遣のおばちゃんを躱し、更に前へ。

向かった先は、同僚のデスク。セイトニストである彼の机は整然としていて、PC操作にも無駄がない。そんな彼に、チラカシストは一つ依頼をする。

「あの資料、くれよ!」

セイトニストは、ものの数十秒(場合によっては数秒)で目当ての資料を見つけ出す。

整理整頓が大好きな彼らの机の中は、いつだってラベルが貼られたフォルダが整然と並び、またPCのデスクトップ上には最小限のアイコンしか配置されていない。そんな彼らの頭のにはどの資料がどのフォルダに格納されているのかという情報が、これまた整然と並んでいる。

蔑んだ顔で資料を差し出すセイトニストと、満足げに目を細めるチラカシスト。かつて反目しあっていた二人が、チラカシストの歩み寄りにより、ついにタッグを組むまでになったのだ。

その後、泰然とした顔で資料を差し出すチラカシストと、小刻みにに頬を引き攣らせながらそれを受け取る上司という画が展開されるが、こんなことはこの際どうでも良いので詳しくは書かない。

 

いかがだっただろうか。

「ちょっと、あの資料出してくれない」

ゴールは同じでも、そこへの取り組み方、考え方は前者と後者で大きく異なる。

一方は、特に考えることなく短時間で資料を見つけ出し、それを渡す。そこに人の営みはない。それは単なる作業であり、頭を使うことのない脊髄反射的な対応だ。

しかしもう一方は、それを作業とはとらえない。前者と比べ圧倒的に不利な立場の中だからこそ、どうすれば目的を達成することができるのかを必死に考える。創造的な思考方法で、0を1に、無を有に変えようとする。そしてミッションクリアした暁には、凄まじい達成感が全身を浸すのだ。

 

今、ここまで読んだあなたが、セイトニストとチラカシストのどちらを目指そうと考えているのかは分からない。もしかしたら、ここまで読んでも、「やっぱ散らかすやつって糞やん」などとノータリンな過激思想を抱き続けているかもしれない。

でも少なくとも、僕はチラカシストを応援したいと思う。

 

例え、その後上司から二度と資料提供を求められなくなったとしても。